過去。
現在。
未来。
この3種類の時間。
私たちはどこまで行っても現在しか生きることはできません。
過去は過ぎた時間。
未来はまだやってこない時間。
それでも、自分には過去があり、未来がある。
そんなふうになんとなく安心していますが、実は、そう思っているのも「現在」の自分です。
過去も未来も現在の一部であり、過去は記憶の倉庫としての現在であり、未来は想像としての現在なのです。
「いま」をどれだけ大事にして、いかに楽しむか。
いま、この瞬間をどれほど深く味わえるか。
それによって私たちの幸福の深さは決まってきます。
今日はこころをみつめる日 著者 衛藤 信之
私たちは、過去の出来事や、未来への不安から現在をコントロールしてしまうことが多いような気がします。
過去の過ちを反省することや、未来のために備えることも大切だと思いますが、それだけではこの先ずっと過ぎた過去や、まだ来ない未来のために現在を生きることになります。
私たちが出会う方にも、過去に起きた出来事に悩み続けておられたり、未来への不安から病気を抱えながらも一生懸命に頑張ってらっしゃる方もいらっしゃいます。
その、悩みや不安から動悸などの症状を訴えられることも少なくありません。
一生懸命頑張ってるからこそ、休憩ポイントを見失ってしまい、心も体もオーバーヒートしてしまうのかもしれません。
一歩引いて、客観的に自分を見つめ直し『いま』を大事にし、楽しむことができれば心も体も少し休めることができるのではないでしょうか。
私は、母となってから、子供のために費やす時間がほとんどになりました。
私は、『いま』を楽しむこと=自分だけの時間を持つことと考えていました。
しかし、そのような時間は簡単に持つことなどできなため、不満だけがたまっていたように思います。
自分だけの時間を持てないなら、今を楽しむことができないのかと言ったらそうではありません。
すべての時間を自分の大切な『いま』ととらえ、そこを楽しみ、深く味わう。
そうすることによって、新たな発見があったり、新しい出会いがあります。
それが、私たちの幸福の1つとなっていくのではないでしょうか。
とはいえ、頭ではわかっていても自分一人では難しいこともあります。
やはり、誰かの支えや介添えが必要になってくると思います。
出会う方々の、『いま』を楽しむためのお手伝いができるように。
心と体を休める事ができる場所を提供できるように。
私たちが今できる事。
まずは、自分たちが『いま』を楽しみ、こころにゆとりを持つことだと思います。
みなさんは、どのような『いま』を過ごしていますか?
看護師 森