米男子ゴルフ・アーノルド・パーマー招待。
あの強いタイガー・ウッズが帰ってきましたね。
そして、2010年10月以来の世界ランキング1位に返り咲きました。
あのスキャンダルの後、長い間低迷し、周囲ももうだめなのかと感じる中、見事な復活劇。
しかし、感動したのは、タイガーウッズの優勝インタビューでの言葉です。
「厳しい練習と忍耐の結果にしか過ぎない。健康でいる限り、自分は高いレベルでプレーできる。健康こそがすべての第一歩」と語りました。
先日のニュースでこのコメントを聞いた時、他のプロゴルファーとは違うタイガーウッズの次元の違いを感じました。
あのイチローも過去にこのように語っています。
夢や目標を達成するには、1つしか方法がない。
小さなことを積み重ねること。
小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道だと思う。
スーパースター、成功者という人には共通するものがあるようです。
日本でも、ビジネスに成功した方々がおられますが、小さな町のカメラ店から始まり、ラジオショッピング、テレビショッピングに進出し、今では全国的に有名なジャパネットたかたの髙田明さんも、成長の秘訣は何かという問いに、日々の地道な積み重ねだと答えています。
今まで私は自分が置かれている立場で精一杯の努力をしてきました。
その繰り返しで企業も成長してきました。
私はベンチャー企業には2つの種類があると思います。
1つ目が、テクノロジーなどを軸として一つのものを徹底的に極めて起業するタイプ。
これはシリコンバレーのITベンチャーに多いと思います。グーグルやマイクロソフトなどが、それに当たります。
独創的な技術やビジネスモデルで一気に成長するベンチャー企業ですね。
2つ目が、与えられた課題を一つ一つ解決して、地道に成長するベンチャーのタイプ。
これはすでに世の中にあるビジネスモデルをベースに起業するタイプです。
私の場合は、この2つ目に当たります。ですので、そんなに華々しく起業して成長してきたわけではありません。
地道に改善を積み重ねて成長してきました。
私は社外には売上目標を掲げてきませんでした。
それは会社経営は売上数字の目標から入ってしまうと、事業の本質を見失うと思ったからです。
いろいろな考え方があると思いますが、私自身、事業の本質とはあくまでお客さま満足度を愚直に向上させることだと思っています。
それが本質であり、売上数字はあくまで結果だと考えているんです。
だから、結果にばかり目がいくと、そもそもの目的がブレてしまう。
つまり、売上数字に事業自体が翻弄されてしまうんです。
常にお客さまの目線に立つこと。
これが経営するうえで一番大事だと考えています。
今では売上1000億円を超えていますが、私自身はそんなに凄いとは思っていません。
少し淡々とし過ぎているかもしれませんが、私自身は「日々の積み重ねで、結果そうなっただけ」と思っています。
売上1000億円といっても、正直ピンと来ないですね(笑)。
社員が300名を超えても、社員との接し方は昔と何ら変わりません。
経営者に大事なのは“継続する力”です。
必死に頑張るのは誰でもできます。
しかも経営者なら頑張るのは当たり前です。
大事なのは、どこまで粘り強く続けられるかです。
継続にこそ意義があります。途中であきらめてはいけません。
真の経営者は、常に満足することなく、改善を積み重ねながら自分に挑み続けるものです。
株式会社 ジャパネットたかた 代表取締役 髙田 明
当院の患者さんの中にも30年以上経営者としてお仕事をされておられる方がおられます。
外来での何気ない会話の中でのひと言。
「生半可にやり始めた人とは違いますよ。私には長年やってきた経験でしか得られないものがありますからね」
短い言葉にも、継続してきたという誇りを感じます。
週末は、経営者として45年間事業を継続してきた母に会う予定ですが、最近は、母と接する感覚が以前とは違うような感じがします。
母が変わったのか、自分が変わったのか。
遠く離れた母に会うことは、これからもきちんと継続したいと思います。
院長 野村