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遠く離れた場所まで伝わる香り

2012年03月14日

今日、久々に会った方から、「周り人にうつ病の人が多いのなぜでしょう?」と聞かれました。

 

日本の自殺者も3万人と減少傾向もありません。

 

なぜでしょう?

 

いろいろ原因はあると思いますが、もしかしてそれは、この国が物質的な豊かさを追い求めた結果なのかもしれません。

 

 

 

“もっともっと”

 

 

 

必要以上の要求が、必要以上の悩みを生んでいる。

 

 

 

 

 

黒柳徹子さんは、著書『トットちゃんとトットちゃんたち』で、こう語っておられます。

 

 


 
私が会った子どもたちは、みんな可愛かった。


笑っている子ども、ふざけている子ども、赤ちゃんを、おんぶした女の子、さかだちを自慢そうに見せてくれた男の子、いっしょにうたった子ども、どこまでも、ついてきた子ども。


いろんな子どもたちに、会った。


そして両親や姉兄を目の前で殺された子ども、ゲリラに腕や足を切り取られた子ども、親が蒸発し、小さい弟や妹を残された女の子、親友だった家畜が、飢えて死んでしまいぼう然としていた男の子、
家も学校も、すべて破壊されてしまった子ども、難民キャンプを、たらいまわしにされている孤児たち、家族を養うために売春する子ども。


だけど、だけど、そんな、ひどい状況のなかで、自殺をした子どもは、一人もいない、と聞いた。

希望も何もない難民キャンプでも一人も、いない、と。

私は、ほうぼうで聞いて歩いた。

「自殺をした子は、いませんか?」

「一人も、いないのです」

私は、骨が見えるくらい痩せて骸骨のようになりながらも、一生懸命に歩いている子を見ながら一人で泣いた。(日本では、子どもが、自殺してるんです。)

大きい声で叫びたかった。                                

 

こんな悲しいことが、あるでしょうか。

豊かさとは、なんなの?

 

私がいろんな子どもに会って日本の子どもに伝えたかったこと。

それは、もし、この本の中に出てきた発展途上国の子どもたちを、「可哀想」と思うなら、「助けてあげたい」と思うなら、いま、あなたの隣にいる友達と「いっしょにやっていこうよ」と話して。

「みんなで、いっしょに生きていこう」と、手をつないで
 
私の小学校、トットちゃんの学校には、体の不自由な子が何人もいた。

私のいちばんの仲良しは、ポリオ(小児マヒ)の男の子だった。

校長先生は、一度もそういう子どもたちを「助けてあげなさい」とか「手をかしてあげなさい。」とか、いわなかった。

いつも、いったことは、「みんないっしょだよ。いっしょにやるんだよ」

それだけだった。

だから私たちは、なんでもいっしょにやった。

誰だって友だちがほしい。肩を組んでいっしょに笑いたい。

飢えてる子どもだって、日本の子どもと友だちになりたい、と思ってるんですから。

これが、みなさんに、私が伝えたかったことです。

 

 


 

 

ニュースで、発展途上国の貧困さを知ると、さまざまな想いを募らせますが、遠く離れた我々に何ができるのか。

 

 

黒柳さんの言われるように、「可哀想」と思うなら、「助けてあげたい」と思うなら、いま、あなたの隣にいるひとを大切にしてほしい。

 

 

それが多くの人に伝わることで、遠く離れた異国の人にも、手を差し伸べることができるのではないでしょうか。

 

 

 

まずは難しく考えないで、同僚の女性陣、彼女や奥さんにホワイトデイのお返しをして、喜ばせてあげてください。

 

 

今日は普段はできないことができる特別な日なので、“いいこと” があるかもしれません。

 

 

 

 

ちなみに、私は “いいこと” がありましたよ。

 

 

                                     院長 野村

 

 

 

 

 

 

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