当院には、作業場で働く患者さんも来られます。
そんな方の中には、汚れた格好で来れないから、汚れる前にと言って、朝早く来ていただける方もおられます。
わざわざ病院のことまでも思ってくださる方の何気ないやさしさに感動します。
今日は、そういった思いやりを、知る人ぞ知る本田宗一郎さん(本田技研工業創業者)のエピソードで紹介したいと思います。
本田宗一郎さんは、創業25年の年、65歳で引退しました。
その後、数千ヶ所ある販売店や工場に、一人ひとりにお礼が言いたいと、全国を行脚しました。
あるとき握手を交わそうとしたところ、従業員の方が自分の油まみれの手を気にして引っ込めてしまいました。
その時本田さんは言いました。
「いや、いいんだよ、その油まみれの手がいいんだ。俺は油の匂いが大好きなんだよ」
世界のホンダになっても、従業員と同じ食堂で昼食を食べ、一緒に将棋を指していたといいます。
また、全く会社が無名だった頃、外人を乗せて高速道路を走り、その際、パーキングで外人はトイレに行ったまま戻らないこと30分以上。
不思議に思った本田さんは、トイレに探しに行くと・・・
そこは野次馬ですごい人だかり。
なんと、外人がボットン便所に入れ歯を落としてパニック状態だったのです。
そこで、「なんだそんなことか」とクソの中に手を入れ、入れ歯を取り出し、外人に返しました。
怪訝な顔をする野次馬が多い中で、「あの男はクレイジーだけど、ものすごく光るものを持っている」
そう言ったのは、たまたまその光景を見ていた、ソニー創業者の井深大さんでした。
それが、ホンダとソニーの最初の出会いだったそうです。
かっこいいですよね!
「ウン」に躊躇なく手を入れれるって凄いっ!
人が困っていたら、その位のことはサラっとやってのけれる。
「人間にとって大事なことは、学歴とかそんなものではない。他人から愛され、協力してもらえるような徳を積むことではないだろうか。そして、そういう人間を育てようとする精神なのではないだろうか」
by 本田宗一郎
最近私は、まだ何か躊躇しているようなところがあります。
そう言えば、以前は家のトイレを素手で洗っていたのに最近はしなくなりましたね。
ここは、気持ちを入れ替えるためにも・・・
「掃除にとって大事なことは、学歴とかそんなものではない。自分が汚れようが気にせず、相手をきれいに大切にすることではないだろうか。そして、そういう心を育てるために掃除はするものではないだろうか」
by 野村勝政
今日はちょっと本田宗一郎に近づいたな!(自己満足)
院長 野村