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普通が普通でなくなる時

2015年09月05日

本日、当院は5年目のスタートを切りました。


この4年間、本当に多くの方々のご支援をいただき、医療を通じて患者さんからも多くのことを学ばせていただきました。


私自身がきちんと準備を整えて物事を進める性格ではないこともあり、「まずはやって考えろ」と、いろいろスタッフには負担をかけてきました。


おかげで、スタッフは、「この病院は人生修行の場だ!」とも言っています。


なぜスタッフがこんなことを言うかというのにも理由があります。


宮崎市は、医療機関が人口に比して多い地域でもあります。


当院の標榜科でもある循環器内科も多くあり、救急体制を整えられている基幹病院も多くあります。


当院は入院施設もなく、手術ができる施設でもなく、普通のクリニックと言えばそうです。


では、そのような環境の中で、当院が存在するためには何が必要か。



それは、毎日の診療の中で、患者さんと接して気付かせていただくことしかありません。



最近も、患者さんとの会話の中で、大きな気付きをいただきました。


当院は、その気付きを、毎朝スタッフ全員で共有し合い、自分たちを成長させようとしています。



小さな気付き、小さな変化から、大きな成長へつなげていく。



今日は、日本電産の代表取締役社長であり、モーター事業において、世界首位の実績を誇る企業に育て上げ、就任優秀な技術を持つが経営不振に陥った企業を次々買収し、子会社化して再建させることで知られる永守重信さんのお話から、5年目の当院を考えてみたいと思います。



     


だいたい朝は5時50分に起きます。


そしてすぐにシャワーを浴びて、6時から15分間ビシネスニュースを見ます。


それから食事をして、服を着て、6時40分に迎えの車が来ます。


朝早いですからラッシュアワーにかからないので6時55分には会社に着きます。


もう20分遅いと会社まで4.50分かかりますよ。

 

世の中、何故ラッシュアワーが起こるかというと、9割の人が普通のことをしているからです。


わずか10分か15分普通より早く行動することで、全然違う世界があるんです。


ところが人間ほとんどが一緒のことをするんですね。


だからうちの社員にはよそよりも10分早く来いと言います。


その10分を早く来られる人間は世の中の10パーセントなんですね。


それが意識の差なんです。


人間の能力の差なんていうのは、最大5倍くらいしかないですよ。


知能とか知識とか経験とかはね。


しかし意識の差は100倍あると私は言うんです。


それさえ頭に入れておけば、どんな人間でも成功できる。


東京に出張したときのことです。


取引先の担当者に、繁盛しているというラーメン屋に連れていってもらったことがあります。


外観はごく普通のラーメン屋でしたが、私たちが店の前に立った途端、中にいた若い店員がばーっと入り口まで走ってきてドアを開け、「いらっしゃいませ」 と大きな声で挨拶をするんです。


そして席まで誘導してくれて、私たちがラーメンを注文すると、大きな声で調理場にオーダーを伝えてから、人なつっこい顔で「お客さんは関西から来られたのですか」 なんて話しかけてる。


私たちと話している間も入り口に気を配って、客が店の前に立つと飛んでいく。


ラーメンはごく普通で、味で繁盛しているというわけではないんですね。


つまり、他店と同程度の料金で5倍おいしいラーメンを作ったり、5分の1のスピードでラーメンを出すことはまず不可能です。


しかし店員の意識を変えることによって、お客の気分を100倍よくすることはそれほど難しいことではない。


この店が繁盛しているのは、ズバリ店員の意識の高さ、すなわち経営者の意識の高さなんです。


おそらくこのラーメン屋の経営者は、ラーメンの味にこだわる以上に店員の意識改革にこだわっているのだと思います。


私の人材に対する考え方もこれとまったく同じです。


能力の高い人を採用するというよりも、人並みの能力を持つ人材を採用して、彼らの意識を高めることに全力を傾注します。


人より一歩だけ進歩しなさいと言います。


一歩だけで全然違う世界を経験できる。


性能でも、ベストを追求してはいかんと言うんです。


ベストを追求すると、ものすごいコストと時間がかかります。


ちょっとでいいんです。


競争相手よりちょっとだけ早い、ちょっとだけいい、ちょっとだけ安い、それで十分だと。


それで世界一になれる。


ちょっと一歩。


だから10分早くする。


それでいいんですよ。


それを30分も1時間も早くしようと思うから続かないんです。


成功の秘訣なんてないんです。


だれでも出来るほんの一歩。


しかしだれでも出来るけれど、9割の人がやっていない。


 1割しかやっていないんです。



 永守重信(日本電産社長)『致知』1999年7月号 特集「切に思うことは必ずとぐるなり」より




当院は、「医療から街づくり」を理念に掲げてこれまで診療を続けて参りましたが、これからは、具体的に、体づくり、人づくり、街づくりには何か必要なのかを追求すべく、積極的に事業を展開していくために、ウエルネス事業部を立ち上げさせていただきました。


ウエルネスとは、予防医学の観点から健康や社会生活を考える概念であり、当院が最も重要視しているものです。


おそらく、この数年でみなさんが、医療を通じて健康であることの喜びを感じていただける環境を創り上げることができると確信しております。



“ ここから何かが始まり、何かが変わる ”



当院の本当の想いをかたちにしていきます。


 

                                       院長 野村

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