今日は、クリニックの行政指導を受けました。
改めて認識の甘さ、自分自身の医療あり方を見つめなおすことになりました。
開業してからいろいろな指摘を受けてきたわけですが、その時にはわからないことがありました。
今さらに気づくこともあります。
その時に応援してくれた方々に対して耳を貸さなかったことを申し訳なく思っています。
しかし、こうしてやってこれたのも、こんな私を応援し続けてくれた人がいたからです。
ソフトバンクの孫正義さんも、応援し続けてくれた人の大切さをこのように語っておられます。
ITバブルが崩壊したとき、当時の99%の人はネット株を売ったんです。
もっと下がる、と片っ端から売った。
だから、ソフトバンクの株も100分の1に下がった。
株主総会でもむちゃくちゃ言われました。
その時の株主総会。
全員、目が三角になっている。
会場に入るなり「ペテン師!」「うそつき!」「泥棒!」。
もうむちゃくちゃですよ。
それでも私は一生懸命に説明しました。
6時間だったか、おそらくソフトバンクの株主総会で最長です。
休憩なしでぶっ続けでやりました。
一人で全部受けて立った。
いっさい逸らさないで、真正面から答えた。
最後には非難囂々(ごうごう)だった何千人かのうち、3分の1以上の人がハンカチを出して泣いていました。
それは総会の最後に、一人のおばあさんの発言があったからなんです。
「私は主人の遺してくれた退職金の1000万円全部でソフトバンクの株を買いました。 それは孫さん、あなたの夢を信じたから、あなたのその夢と志を信じたからです。 遺産すべてを注ぎ込んで、1000万円が10万円になってしまった。 だけど、私に悔いはありません。 今日、あなたの話を直接聞いて、あなたの夢に賭けてよかったと、心から思いま した。信じていますから頑張ってください」
たまりませんでした。
その方の姿がいまでも目に焼きついて離れないんです。
先日発表した「新30年ビジョン」で、ソフトバンクの時価総額を30年以内に 200兆円にすると言いましたね。
あれ、本気なんです。
そのエネルギーがどこから来てると思いますか。
おばあさんのあの言葉が、僕は忘れられいないんです。
あの方がいまどこにおられるかわかりませんが、ご健康であれば、絶対に、信じていただいたその思いを裏切りたくない。
ピークで買った人がもし株を売らずに持ち続けていただいたならば、10倍にして返してみせるぞという思いがある。
信じてくださった人を裏切らない、お返ししたいという思いがあるんですね。
『孫正義 リーダーのための意思決定の極意』光文社新書
論語の中に、「信なくば立たず」 という言葉があります。
孔子は、政治を行う上で、最も大切なものは、「信」だと言いました。
国民に政治への信頼がなくなったら、国家は成り立たないということです。
信頼が必要なのは、国家だけではないでしょう。
会社でも、家庭も、友人でも、最も大切なのは、 “信頼” です。
お互いの理解もなく、ただ単に信じることは、上手くいかなった時に裏切られたと思います。
けれど、信頼関係があれば、上手くいかなったとしても、裏切られたとは思いません。
信頼して頂いている方がいる限り、それに応えたい。
今日は、そんな気持ちを振り返る一日でした。
院長 野村