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見えない扉の開け方

2012年02月17日

最近、「ホームページを見て来ました。」という人が増えました。

 

先日は、当院のホームページを見られた方が、セミナーの内容を企業研修に生かさせていただきたいという依頼もあり、やはり、インターネットは重要な情報発信源だということを再確認しました。

 

インターネットは情報だけではなく、経済学的な視点で言うと、サーチング・コスト、マッチング・コストが驚異的に小さくなったことは利点だと思います。

 

サーチング・コストというのは、自分の欲しいモノを探すための費用のこと。

 

マッチング・コストというのは、自分に合っているかどうか確認する費用のこと。

 

ネット以前の経済では、これらのコストが非常に大きかったわけです。

 

たとえば欲しいものを探す場合でも、ちょっと専門的な分野になると、都会の専門店に行かないとならない。(サーチング・コスト大)

 

そして中身を見て、自分が欲しいものかどうか確認する必要もあった。(マッチング・コスト大)

 

私の場合、広島の山奥に住んでいましたが、得られる情報は、TVかラジオしかありませんでした。

 

ところがネット時代になって、情報は田舎でも簡単に手に入るし、通販専門の会社がたくさん生まれた結果、家にいながらにして、たいていのものが手にはいるようになりました。

 

つまりサーチング・コストがもうタダみたいなモノになったわけです。

 

そして口コミやカスタマーレビューによって、中身がどういうものか、おおまかに分かるようにもなりました。

 

これによって、マッチング・コストもかなり小さくなったわけです。

 

無駄がなくなったと言えばそうかもしれません。

 

しかし、便利になったために、情報に振り回されてしまうこともあります。

 

虚偽情報、誹謗中傷、有害情報などなど。

 

匿名で書き込むサイトなどは、マナーがないものが多く感じられます。

 

今の世の中は、ものすごいスピードで情報が流れていて、じっくり考えることができなくなっています。

 

そうなると、自分にとって本当に必要なものに気づけない。

 

そういった中で大切なことは、誰かに依存し安易に判断するのではなく、また自分自身できちんと物事を見極めること。

 

知りもしない人の評価を鵜呑みにしても、自分にとって当てはまるかどうかは分かりません。

 

フェイスブックは、その点では相手が見えるということで、画期的なネットワークシステムなのかもしれませんが、やはりそこにあるのは、信頼が必要という人が求める本来のかたち。

 

信頼できる関係が、インターネットを通じて築けるのであれば、何かの理由にて外に出ることができない人たちにとっても大切なものになると思います。

 

 

 

ここで、インターネットでのコミュニケーションから生まれた友情のお話しをご紹介します。

 

 

 

「NTT西日本コミュニケーション大賞」より

 

 

 

私は昨年入院していました。

 

風邪が悪化して肺炎になり、せっかくの春休みなのにベッドに横になり天井を眺めるだけの生活が続きました。

 

そんな時祖父がかねてより約束していたノートパソコンを買ってくれました。

 

業者さんにパソコンの設定をしてもらいパソコンは私の物になりました。

 

友達とメールをしたり趣味のサイトをのぞいたり、気がまぎれるせいかせきに悩まされることもへっていきました。

 

入院して数日が過ぎ、いつものようにサイト巡りをしていると、あるサイトが目にとまりました。

 

「上手な絵だなぁ」

 

そっとクリックしてサイトを開くととても上手で細かく描かれた絵が画面いっぱいに表れました。

 

教室の絵。

 

女の子と男の子が何人も描かれていてみんな楽しそうに笑っていました。

 

学校がなつかしい。

 

早く友達に会いたいなぁ。

 

そう思いながらそのサイトの絵を見てまわりました。

 

最後にサイトの管理人さんのコメントが置いてあるのを見つけました。

 

「私は今病院にいます。 このサイトでは学校や制服の子達を描いてきたけど、 本当は学校に行ったことがないんです。だから憧れをいっぱい詰めてサイトを作りました。もうすぐ手術なので更新はおやすみです。応援して下さるみなさんありがとう。病気が治ったら、高校生ですよ!普通の学校とはちがうけど、とっても 楽しみです」

 

そうなんだ。

 

この人の描く絵が目にとまったのは、願いが詰まっているからなのかも。

 

メールしてみようかな。

 

サイトのメール欄に精一杯の応援とお友達になりたいことを書き込み、送信。 返事はすぐに来ました。

 

「初めまして。私達同い年なんだね。ちょっとびっくりだね。私も入院してるんだけど、なかなかよくならなくてね。来週手術を受けるんだ。退院したら会うことがあるかも!?」

 

私はうれしくなってキーを打つ。友達がふえた。

 

「もしかしたら同じ学校だったりして!会えるといいなぁ。今はまだ寒いけど、暖かくなったらいっしょに外に行こうね」

 

いつまで待っても返信はありませんでした。

 

何か変なこと書いたかな。怒らせちゃったのかな…。

 

それから一週間後。

 

あの子からメールが来ました。

 

急いでメールを開きました。

 

「私の初めてのお友達へ。私、もう治らないかもしれない。いっしょに遊びたかったけど、ごめんね。

もうキーボードも打てない。お姉ちゃんにかわりに打ってもらってるんだ。サイトを見て。

あなたのために書いた最後の絵、置いてあるから。このメールが届いたなら、私はもういない。でもあなたを見守っています。忘れないで、さようなら。そしてありがとうー」

 

私はぼやけていく画面をずっとにらみつけていました。

 

ゆっくりとあのサイトを開くと、二人の女の子が仲良く手をつないで、笑っていました。

 

ほんの少ししか話せなかったけど、彼女は私の人生でとても大事な存在になりました。  

 

友達として大事なのはいっしょにいる時間ではないのです。

 

私達のきっかけを作ってくれたあのサイトは、今も彼女の夢をのせて輝き続けています。

 

 

 

 

最近、相手を思う気持ちが、伝え方によって違った捉え方をされていることがありました。

 

自分が良かれと思っていたことがそうでない形で伝わってしまう。

 

これは直接会ってきちんと伝えていないことが原因であって、そこを大切にしなかった自分を反省しています。

 

 

これからもネットでの繋がりが益々増えていくでしょう。

 

 

けれど、自分自身で相手を感じることが大切です。

 

 

みなさんは、大切な人と会っていますか?

 

                                     

 

                                      院長 野村

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