今日は、私たちのまわりで起こる様々なできごとをどのように捉え生きていくのか、日本の実業家であるSBIホールディングス株式会社代表取締役執行役員CEOの北尾吉孝さんのお話から考えてみたいと思います。
中国清時代の曽国藩(そうこくはん)という政治家は、
「人生、冷に耐え、苦に耐え、煩(はん)に耐え、閑(かん)
冷とは冷遇であり、苦は苦労、煩は煩雑なこと、
そういうことに耐えながら、人間は成長し、
我慢すること、簡単にギブアップしないこと。
それと同時に重要なのが主体性です。
いかなる状況に置かれていても、自分を成長させるのは、
私は、安岡正篤先生の書物を読んで、
吉田さんは、政治家になる前は外交官でした。
外交官試験に合格し、初めて外地に赴任したとき、
電信室で電信を受け取り、それを大使に届ける。
ただそれだけの仕事。
青雲の志を抱い外交官になったというのに、
これでは腐ってしまってもおかしくありません。
「どうして俺は、来る日も来る日も、
そう思った吉田さん、義父の牧野伸顕(のぶあき)さんに「
すると牧野さんは、その返信で吉田さんを厳しく叱責しました。
「何をくだらないことをいっているのだ。
この手紙を受け取って、吉田さんは心が晴れ晴れとし、
このように、主体的に考え、行動することで、
「この環境のなかで自分にできる最善のことは何か」
「この仕事の意味は何か。
常にそう考えることで、
大事なのは、あらゆる仕事を主体的にやっていくということ。
若いうちから与えられた仕事を受動的にこなすだけではなく、
それこそが、一番大事なことだと思います。
SBIホールディングス株式会社代表取締役 北尾吉孝 『人生の大義』講談社+α新書
メルマガ「人の心に灯をともす」より
私は大学卒業から3年目で心臓のカテーテル治療をさせてもらっていました。
同年代からすると手術件数もかなり多く経験させてもらっていたと思います。
12年前に宮崎の病院へ転勤した時、上司から「2年は手術はできない。今まで自分の経験もあるかもしれないが、まずは初心に戻り、私達と同じことができるようになること。それから改めて自分の技術をどのように生かすか考えろ。」と言われました。
ようするに、今までの経験にとらわれた考え方を捨て、新しい経験から今までの経験を見つめなおすということ。
この時私は、手術はできないが、もし自分だったらどうするか、執刀医の助手を積極的にやってナンバーワンの助手になろうと決めました。
その当時、執刀医の先生は3人おられましたが、それぞれの先生から学ぶことは多く、助手をしなければ気づかないことがたくさんありました。
結局、私は当初の予定よりも早く手術をさせてもらえるようにはなったのですが、一見下働きと思えることもその場所にいなければわからないことがたくさんあることに気づき、あの下積みの時期は本当に大切な時間だったと思います。
良いも悪いも結局は自分が決めているだけ。
すべての物事には意味があります。
よく分からなかったら人に聞く。
だってみんな一人じゃ生きていけないじゃないですか。
今年はいいアドバイスがみなさんにできればと考えています。
院長 野村