みなさん、日本人の死亡原因をご存知ですか?
毎年日本では約100万人の方がなくなるのですが、第一位はガン、第二位は心疾患、第三位は脳血管障害です。
この3つの疾患を合わせると死因の6割弱を占めます。
これらの疾患をよく考えてみると、死亡原因の6割が生活習慣に関わるものだということがお分かりになると思います。
我々は、決して死からは逃れられませんが、きちんとした生活習慣を持つことで、少なくとも “ 苦しみながら生きる “ ということからは遠ざかることができそうです。
“ 人生は生活習慣によって左右される ” といっても過言ではありません。
私達は生活習慣病を予防するには5つの事が大切だと考えています。
1、からだによい食事
2、からだによい水
3、適度な運動
4、十分な睡眠
5、心の安定
ところが、これらがすべて整うにはとても時間がかかります。
少しでも早く体調の改善を図るためには、薬物治療も必要となります。
でも本当は「薬を使わなくても良くなりました!」と言っていただける状態になっていただきたいということが私達の素直な気持ちです。
当院ではその想いを、今までセミナーやイベントという形で表現してきたのですが、さらに効果的に皆さんの健康を得るきっかけになるものはないかと考え、“ プラセンタ ” による治療を導入することになりました。
プラセンタ療法
美容に興味がある方は、すでに知っておられる方も多いのではないかと思われますが、プラセンタとは、英語で「胎盤」という意味です。
ご存じのように胎盤は、お母さんのお腹の中にいる胎児の発育のためには必要不可欠な組織で、胎児への栄養補給のためにその数5,000種類以上にもおよぶ生理活性物質・酵素エキスなどが生産され貯えられています。
主な作用としては、
1.自律神経調節作用
副交感神経を優位にする作用から、ストレスを感じにくくさせる効果があり、うつ病などの精神的な症状の緩和も期待できます。
2.基礎代謝向上、血行促進作用
血液、特に毛細血管などの微小な血管の循環を改善することで、冷え性の改善が期待できます。
3.免疫力強化作用
衰えた免疫系のバランスを整え、病気に対する抵抗力を高めます。
4.細胞活性化作用
正常な細胞を増やし、異常な細胞(がん細胞など)には抑制的に働きます。
また正常な細胞を増やすことからも、肌もきれいになるなどの美容的な効果があります。
5.抗炎症・抗アレルギー作用
ステロイドにも匹敵するほどの抗炎症作用が臨床で認められており、慢性の痛み、肩こり、関節痛、内臓の炎症、またアトピーなどの皮膚炎などにも効果があります。
6.内分泌調整作用
体内で分泌されるホルモンの調整を行い、不妊症にも効果的とも言われています。
プラセンタは注射製剤として、本来、肝機能障害・更年期障害の薬として厚生省認可を受けている薬ですが、ヒトの体を作るために欠かせない因子をすべて含んでいるため、 まだまだ解明されていない部分もあるものの、その成分から実にさまざまな効能や効果があると言われています。
効果があると思われる具体的な疾患を上げると、
自律神経失調症、冷え性、不眠症、メニエル病、高血圧症、低血圧症、アトピー性皮膚炎、慢性じんま疹、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、うつ病、気管支喘息、慢性気管支炎、月経前緊張症、月経困難症、膠原病、子宮内膜症、胃腸障害、胃十二指腸潰瘍、肝硬変、慢性膵炎、クロ-ン病、潰瘍性大腸炎、脳梗塞後遺症、男性更年期、片頭痛、慢性頭痛、椎間板ヘルニア、肩こり、腰痛、五十肩、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、変形性膝関節症、前立腺肥大などなど。
また、肝炎のインターフェロン療法、抗がん剤の副作用を抑えるためにもプラセンタは使用されています。
日本では1956年以来使われているプラセンタ療法ですが、その安全性と有効性はすでに確立されており、これまでに重篤な副作用が起きたという報告はないことから、どなたにもご安心して受けていただける医療と考えられます。
ヒトの胎盤と聞くと、少し抵抗を感じる方もおられると思いますが、人間以外の哺乳動物は、出産直後に自分の胎盤を食べてしまうことをご存知でしたか?
これは栄養豊富な胎盤を食べることで、速やかに体力を回復するのに役だっているという有力な説もあり、私達も肉食動物、魚介類の内臓を食していると考えると、胎盤を取り入れるということは理解できるのではないかと思われます。
実際にプラセンタは、化粧品や健康食品、医薬品に使用されている現状があります。
しかし、プラセンタは魔法の薬ではありません。
プラセンタ治療を受けているからといって、からだにとって良くないことをしていては、全く意味がありません。
プラセンタ治療は、みなさん自身の自然治癒力を高め、少しでも体調が良くなることで、生活習慣の改善ができ、みなさんの健康が得られるためのきっかけとしていただきたいと、私達は考えています。
では、当院での実際の治療方法をご紹介します。
プラセンタ注射は1アンプル2mlで、基本的には上肢への皮下注射を行います。
1回あたり1~2アンプルです。
どのような症状なのか、また経過などで異なりますが、2~3回の治療でなんらかの効果が感じられるようになります。
早い人では、1回目に打ったその日に、自律神経の調整作用のためか、からだがフワーとするリラックス効果を感じられ、翌日の目覚めがいい、肌の張りが違うなどと言われます。
なかなか効果がみえなくても、定期的に続けることで、3か月目にはほとんどの方がある程度の改善を感じられます。
人によっては、治療開始後、一時的に病状が悪化したり、だるさが現れることもありますが、これは好転反応というもので、その後によくなる兆候であることが多いようです。
どのくらい継続する必要があるかということですが、基本的にはリバウンドがないものですので、体調が改善すれば打つ必要はなくなります。
効果を実感するためには、週に2回程度から始められ、その後、週1回、月2回など、間隔をあけていきます。
体の悪い部分を補い調節していくものなので、必要以上に治療を行っても意味がありません。
ですので、治療の当初にある程度集中的に治療を受け、症状の改善がみられたら徐々に治療の回数を減らしていくようにしたほうがよいでしょう。
費用はといいますと、プラセンタ療法は、症状、診断によっては保険適応が可能な場合がありますが、当院では自由診療(自費診療)となりますので、初回は初診料の1,000円が必要となり、注射代としては1アンプル1,500円(税別)となります。
2回目以降は注射代だけですので、当院ではほとんどの方が1,500~2,500円(税別)で治療を受けられています。
時間をかけて体調を整えるといったサプリメント的な要素もあり、はっきりとした効果も感じにくいものでもありますが、今まで体質だから仕方ないとあきらめていた症状にも希望のもてる治療法とも思われます。
自然治癒力を高めるという意味でも、予防医学の重要性を伝える当院は、これからもみなさんの健康を、様々な形で提案させていただきたいと考えています。
院長 野村勝政