仕事柄も関係して、人の手を見たり触れたりする機会が多いのですが、私は人の手がとても好きです。
特に長年に渡って作業してきた結果、分厚かったり、時には塗料の後が残っていたり・・・
その人の人生や苦労までもが表れているような・・手にも人生が刻まれているかのような・・そんな気が勝手にするのです。
あるテレビ番組できんさんぎんさんでおなじみの蟹江ぎんさんの娘さん4姉妹が出演されていました。
ぎんさんに劣らず平均年齢93歳と皆さんお元気に暮らされ、現在愛知県の消費者被害防止キャンペンガールを勤められているそうです。
レポーターへの返しもお上手で、毎回お茶の間を楽しませてくれます。
芸能人が4姉妹に相談をするコーナーで、ある女優さんが「顔のしわが気になってきたのだが、治すかこのままでいるべきが悩んでいる」と相談されていました。
面白おかしく返答されていましたが、「顔のしわは年輪、いじりなさんな」と言われ、冗談交じりの言葉の中でも人生の大先輩が発される言葉にはやはり重みを感じました。
(とはいっても、しわは女性にとって気になるものですね!)
年輪は人生に当てはめる比喩表現としてよく使われています。
そもそも年輪とは、通常温帯~寒帯の木の断面にある円状の模様で、成長輪ともいわれています。
成長輪のうち1年にひとつずつ増加するものを年輪といい、年輪を数えることでその木の樹齢を知ることができるというわけです。
結婚式の引き出物にバームクーヘンが使われることが多いですが、これも「結婚した二人が年齢を重ねいつまでも幸せに仲良く繁栄していきますように」 そんな願いが込められたお菓子でもあります。
比喩表現は色々ありますが、私は手にも年輪を感じられるような気がしています。
細く長い綺麗な手にはもちろん憧れますが、経験を積んで味のある手を目指して年輪を積んでいきたいとも感じます。
ちなみにしわはしわでも、ぎんさん語録によると「心のしわは生やしちゃいかん」そうです。
看護師 福重