尿酸値が高い人は、高血圧や脂質異常、糖尿病を高い確率で併発しています。
これらが絡み合うと動脈硬化が加速度的に進行し、心臓病や脳血管障害の危険が高くなり、最近の研究では、高尿酸血症単独でも、心臓病や脳血管障害により死亡する確率が高くなることがわかってきました。
ちょっと今日は、怖い真面目な話になってきましたね。
実は、開業してから尿酸値の高い方が来院されることが多いのですが、そういった方に限ってアルコールをよく飲まれているんです。
ちまたでは、プリン体ゼロなどと言って、いかにもアルコールは大丈夫のように宣伝していますし、人によっては、ビールはプリン体が多いけど、焼酎は大丈夫と思っている方も多いようですが、それは大きな間違いなのです。
ここで、改めて尿酸とアルコールについて説明すると、アルコール飲料には多かれ少なかれプリン体が含まれており、多く含まれている代表格がビールです。
ビールは他の酒類よりも高エネルギーであり肥満を招くなど、尿酸値の高い方へは、オススメできないアルコール飲料ですが、ウイスキーやブランデー、焼酎などの蒸留酒は比較的プリン体が少ないため、なんだか大丈夫のような気にさせられます。
しかし、アルコールには尿酸の産生を増やす作用があり、また、尿酸の排泄を悪くする血液中の乳酸値も上昇させてしまいます。
これはどのアルコール飲料にもいえることで、代謝されるときに尿酸値が上がるためビーールに限らず、すべてのアルコール飲料が尿酸値を上げることになるのです。
要するに、本気で尿酸値を下げたければ、禁酒すればいいわけです。
しかし、ストレス発散効果や精神的なリラックス効果、また付き合いなどで飲まないわけにはいかないという人もいると思いますので、飲むとすれば、お酒は1日の総摂取エネルギーの1割以内にとどめ、1週間に1日から2日の休肝日を設けるようにしてみてはどうでしょう。
ちなみに、私はお酒をやめて2年半経ちますが、ストレスも人間関係も問題ないし、お酒代もないのでお金も貯まりました?
ん?貯まった?
そういえば、そのお金は還元されていないような気がしてきました。
アルコールを止めたら下がるのは尿酸値だけがいいですね。
院長 野村