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感情のクリーニング

2015年06月06日

気が付けば前回のブログから3か月。


ブログをサポートしている方々には本当に申し訳ありませんでした。


ブログが書けなかったということは、この3か月心に落ち着きがなかったのだと思いますが、実は今日、とても大切なことを気づかされました。


当院は9月で開業4周年を迎えます。


4年前の開業から当院へ通院されておられたご高齢の女性が今日当院を受診されました。


しかし、目の不自由なご主人との二人暮らしに負担があり、いよいよ大阪の息子さんのところへ転居されるということでした。


4年間を振り返れば、この方はもともと通院されていた病院への不満やストレスから当院へ来られるようになったのですが、血圧上昇や動悸が頻回で、安定剤なども必要な状況でした。


しかし、自分の納得する薬以外は飲まれないため、その都度対処に苦慮しており、そのうち段々と説明することにも疲れを感じはじめ、いつの日か対応が粗雑になってしまったような気がします。


ところが、ある日の夜中、動悸で電話がかかった来た時、いつもの症状だろうと思い、安定剤を飲むように指示したことがあったのですが、翌日、他院へ受診された時の心電図でははっきりとした不整脈があったのです。


この時まで、その方の症状は精神的なものとして扱っていたのですが、自分自身の思い込み、いや思い上がりを本当に情く感じました。


その後、ご本人に今までのことをお詫びし、患者さんの症状がたとえ異常なものでなかったしても、きちんと評価することに心がけるようにしました。


その方も安心されたのか、それ以後は同様な症状があっても自分自身できちんと冷静に対応されるようになられました。


そんな関係の二人でしたが、今日は最後の診察でした。


患者さんからも丁寧に御礼を言っていただき、私ももっと早く色々と気付いてあげるべきだったことを改めてお詫びし、今までお互い理解し合えなかったことが不思議なくらい和やかな診察でした。


この患者さんから私が学んだことは、思い込み、いわゆる先入観は判断を迷わせるということ。


私は、自分でも感がいいほうだと思っていたのですが、それは単なる思い込み、先入観のかたまりでした。


その他の患者さんにも「この人はこういう人だから」「いっても無駄かな」とかネガティブな先入観で物事を判断することがありましたが、そういう気持ちは実は相手に伝わるんですよね。


ある本を読んでいると感情のクリーニングということを知りました。


ご存知かもしれませんが、「みんなが幸せになるホ・オポノポノ」という本に、あり方が伝染するという非常に印象的なエピソードが紹介されています。


著者である精神科医のヒューレン博士は、凶悪犯罪を起こした囚人が集まる施設に送り込まれた時、接することなく彼らを治したというのです。


どうしたかというと、博士は、ただひたすら、彼らに対する先入観が湧いたら、その感情をクリーニングしたそうです。


感情のクリーニングとは、モヤモヤは焦り、不安、怒りなどのネガティブな感情や不要な情報を捨てて、頭のなかをクリアな状態にすることです。


博士は、「この人たちは凶悪な囚人だ」「きっと何を言っても無駄だろう」「更生する余地もない」などという思いが少しでも湧いてきたら、とにかく一度、感情をゼロに戻して、真っ白な気持ちで彼らと向き合うことを繰り返しました。


すると、ただ自分のあり方を変えただけなのに、囚人たちも変わっていったというのです。


自分の意識を変えるだけで、あり方が伝染し、環境そのものが変わっていく。


なんだか信じがたい話のようですが、夫婦、子供、友人、家族などの関係で同じようなことを感じることがありますよね。


しかし、わかっていてもなかなかできないのが現状です。


相手から嫌なことされたり、何度言ってもわかってくれないと、つい「やっぱりこの人はだめなんだ」と決めたくなります。


そんなときは、「人は変わる」ということを思い出しましょう。


実際、今日お話しした患者さんがそうでした。


何度言ってもダメなんだと思っているとその気持ちは相手に伝わってよくなるはずがありません。


しかし、気持ちを変えると患者さんも変わっていきました。


上手くいかなかった相手は、もう過去の相手です。


ネガティブな感情が湧いてきたときは、いったん感情のクリーニングをしましょう。


「昔はこうだったけど、今はこんないいところがあるかもしれない」という視点でコミュニケーションができるようになると、今まで引き出せなかったその人の良さが引き出せて、新しい関係が築けたりします。


先入観とは、こうだからと思い込むことだけではなく、こうしてほしいとか自分本位の気持ちをもって接しているときにも生じています。



過去と他人は変えられません。


変えられるのは未来と自分だけ。



物事は変えられなくても、それに対する自分の感情は、自分の意志で選択できます。


嫌なことも、苦手な人への気持ちも、リセットしましょう。



病気は何かに気付くもの。



捉え方によっては良い方向に向かうかもしれませんよ。




                                       院長 野村


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