昨日、TVによく出られる有名な方の講演会に参加しました。
とある企業の主催した講演会とういことでしたが、会場で配られたパンフレットには政治家としての想いが綴ってあり、選挙前ということからも講演会と称した政治活動とも思えるものでした。
ならば、そのつもりでということでお話を聞かせていただきました。
しかし、内容というものは幼少期から今までのエピソードを、面白おかしく自虐ネタのオンパレード。
会場は大爆笑で大盛り上がり中、私は全く笑えませんでした。
正直、一人漫才を聞いているようでした。
もし彼が漫才師や芸人ならば、素直に笑えたかもしれませんが、政治家として生きていこうと思われているならば、とても残念でなりません。
ましてや彼が組織のリーダーとして今後起つのであれば、我々はリーダーを選ぶべき時、何を大切にするのか、よくよく考えるべきだと感じました。
今日はちょっと違った雰囲気のブログになってしまいましたが、リーダーという存在に関して、ローマ帝国を築いたカエサルから少しばかり。
息子の高校の教科書にリーダーに必要な資質として、
「知力」
「説得力」
「肉体的耐久力」
「持続する意志」
「自己制御」
と載っていましたが、まさにカエサルはこの5つの資質を備えていた人物でした。
おもしろいのが、日本人はよくリーダーの条件というと決断力や実行力を挙げますが、そういうのは一つも入っていない。
この五つの条件を備えていたら、そんなことは当たり前なんだと思いました。
決断とは、いろいろと考えを巡らせて決めることだから知力がなければできないことですし、決断しても実行しなければお話にならない。
ここで言う知力とは、インテリジェンスなんですよね。
だから本の中でも「知識」とはとても訳せなかった。
確かハードカバーでは「知性」と訳しているのではないかと思いますが、文庫では「知力」と訳し直したりしました。
つまり、もろもろのことに考えを巡らせる能力ですよね。
だから知識ではない。
私が一番好きなカエサルの言葉に「多くの人は見たいと欲するものしか見ない」というのがあります。
もう、私はこの一言だけでもカエサルに惚れてしまいますね(笑)。
リーダーと一兵卒では見るものが違うかと言ったら、本当は同じです。
だけど一兵卒はその重要性に気づかない。
いや、気づきたくないわけね。
例えば敵が来るなんて思いたくないから敵を見ないんです。
そこが、リーダーとリーダーでない人の間に存在する、厳とした差ではないかと思います。
カエサルは見たくない現実も見ることができた人でした。
あの時代のローマに何が必要で、何が不必要であるかを明快に見定めた人物だったと思います。
塩野七生(作家)『致知』2008年2月号より
当院も選ばれる医療機関であるために、「説得力」が必要です。
私も患者さんに納得していただくためにも、自身の生活習慣を改善するための「自己制御」が必要のようです。
週末は台風ということからも、家の片づけをしながら久々に断捨離をしようと思います。
何か悶々とした時は、片づけが一番!
私はみなさんの健康と宮崎の健康も願っています。
院長 野村