サードプレイスという言葉をご存知ですか?
都市生活者には3つの “居場所” が必要なのだそうです。
第1の場所(ファーストプレイス)が 「家」
第2の場所(セカンドプレイス)が 「職場(学校)」
そしてこのふたつの中間地点にある居心地の良い場所が、第3の場所(サードプレイス)です。
家や職場は生活上欠かせない場所で、このふたつの場所の必要性は全ての国や都市で認識されており、整備も進んでいます。
しかしサードプレイスの必要性とその在り方は地域によっても大きな差があり、日本での認識もまだ少ない様です。
「思いつくサードプレイスはどこですか」の質問に 実家 飲み屋 カフェ 公園や山・川などの自然を感じられる場所 などが上げられ、意識していないだけでくつろげる場所を自然と持っているのかもしれません。
ただし「そういう場所はない」という回答も多かったようで、やはりこの考えが一般的でなかったり、想起できていないという結果になります。
この概念は、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ氏が
「人間は形式張らない社交の場に集い、仕事や家庭の問題を忘れ、くつろいだ雰囲気で話しをしたいという欲求を持っている」
と提唱したもので、その概念にヒントを得て世界中の都市で「現役ビジネスマンやOLたちにとってのサードプレイス」を展開、大成功をおさめたのがコーヒーショップチェーン大手のスターバックスです。
ハワード・シュルツ会長はスターバックスのコンセプトについて
「われわれの店には独特の雰囲気があり、それがコーヒー自体に劣らぬ魅惑的な効果を発揮していることが分かってきた。(中略)1900年代に入ってコーヒーショップはアメリカ社会の重要な位置を占めるようになってきた。その理由の一つは職場とも家庭とも違う安心して集うことのできる第3の場所=サードプレイスを求める人々の欲求を満たしたことにある。」
と述べています。
そういえばスターバックスには、友人とお喋りしている人 一人でゆっくりしている人 仕事や勉強している人・・・色んな人が集まっています。
コーヒーショップは少し前まで都会のものの印象でしたが、宮崎にもお店が進出しているのはただの流行ではなく、そういうサードプレイス的な場所を求める人が多くなったこともあるのでしょうか?
スターバックスはコーヒーを提供しているのではなく「居心地の良いサードプレイス」というスペースを提供していると言えるそうです。
職場と自宅の中で自分の時間を確保できなかったり、ストレスを開放する場がないという人は是非そういった自分のなかでのサードプレイスを見つけておくことで、精神的安定にもつながっていくそうです。
第3の場所(サードプレイス)
楽しむ場所 落ち着く場所 何もしなくていい場所 ただ何となくふらっと寄れる場所・・・
そんな居心地の良い場所を上手く利用しつつ、いきいきと生活していけたらと思いました。
看護師 福重