イチローこと、鈴木一郎さんが、日米の野球殿堂入りを果たしました。
彼の野球界での実績・貢献を考慮すると、誰も疑う余地はないと思いますが、投票権を持つ人の中で、たった一人彼を評価しなかった人がいたことで、満票での殿堂入りはできませんでした。
しかし、そのことについてイチローは、こう表現しています。
1票足りないというのは、凄く良かったと思います。
足りないものを補いようがないですけど、努力とかそういうことじゃないからね。
いろんなことが足りない。
人って、それを自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思うんです。
不完全であるというのはいいなって。
生きていく上で不完全だから進もうとできるわけです。
そういうことを改めて考えさせられるというか見つめ合える。
そこに向き合えるのは良かったなと思います。
さらに、イチローは、以前にもこう言っていました。
努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。
努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。
足らないからこそ、努力して成長する。
完璧でないことの方が、人として必要な大きなものを与えてくれるのかもしれません。
人生で得られるものは、経験と感動。
うまくいっても、いかなくても、それ自体は経験。
そこから得られる感情があって感動が生まれる。
今の世界情勢や国内で起こっている問題を見ても、いろいろなものが壊れていきます。
その先には、かならず必要なものだけが残ります。
だから、諦めずに目標に向かって誠実に努力を続けていくと、ある時、 思いもつかない領域に自分が入っていることに気づくことになる。
病気もして、助けられて、感謝して。
今、うまくいっていなくても大丈夫。
きっと、そうだったことが良かったって思える時が来ます。
誠実な努力。
いろいろなものが簡単に手に入る今の世の中だからこそ、必要なものかもしれません。
院長 野村