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遠くを見つめる実現力

2025年01月18日

昨日、54歳の誕生日を迎えました。

私は、数字の9にこだわって物事を決めているので、54歳は5+4=9ということからも、今年は大きな変化がある年だと思っています。

実は、自分の人生を振り返ると、9年周期で大きな出来事が起こっているからなんです。

9歳の時、父親が病気で仕事を退職し、入退院を繰り返していたので、その頃から、一人家で過ごすこともありました。

18歳の時は、父親が亡くなったことから医師になることを決意し、東京の予備校で人生で一番辛い時期を過ごしました。

27歳の時は、研修病院の院長と意見が合わず、転勤願いを出して、循環器内科医となることを決めました。

36歳の時は、兄が55歳で亡くなり、将来田舎に帰ることを視野に入れ、開業することを決めました。

45歳の時は、母が50年経営してきた家業を辞め、直後に認知症を発症したことから、生まれ故郷への思いが強くなりました。

母は、一昨年他界したため、今年、自分の人生に大きく影響することは何か、まだ予想もつきません。

ところで、今日から大学入学共通テストが始まり、次女も試験を受けに行きました。

36年前は、共通一次試験というもので、複雑な思いの中、試験を受けに行ったことを覚えています。

というのも、医学部に行くことを高校3年の夏に突然決めたため、担任や進路指導の先生からも、かなり呆れられていたことから、実際の本人も浪人を前提に受けに行っていますので、やる気も何もない感じです。

今日は4年ぶりに書いたブログですが、前回のブログにも受験のことを書いていました。

今でも、当時の自分のいる場所で判断していたら、今はないと思います。


やはり、目標は高すぎるぐらいがちょうどいい!


そんな気持ちを、大谷翔平選手・菊池雄星選手といったメジャーで活躍する一流選手を育ててきた花巻東高等学校硬式野球部監督の佐々木洋監督も語っておられます。




岩手の田舎に育ちましたから、遊びも野球くらいしかなくて、周りに導かれるように自然に野球を始めました。

甲子園に出場してプロか社会人で活躍したいと思っていましたが、結局選手として花を咲かせることはできなくて、大学の時に戦力外で2年生の時に寮を出されました。

初めての一人暮らしに最初は心を躍らせていたんですが、家具を揃え、テレビのスイッチを入れた途端、急に虚しくなったんです。

悩んだ挙げ句に、それまで活字を見るのも嫌だったんですが、答えを求めて初めて本屋に行きましてね。

そこで目に留まったのがナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という本でした。

そんなわけないだろうと思いながら手に取ったんですが、ページをめくるうちに、自分はそれまで大切なことを教わっていなかったことを痛感したんです。

それまで「夢を持て」「目標を持て」と散々言われてきたんですが、ではどうやって夢や目標を立てたらよいのかということについては、何も教わっていなかったんです。

類書を片っ端から読んだら書かれていることは同じで、数値で具体的に表すこと、期限を決めること、ワクワクする内容であること、紙に書き出すことなどが大事だと分かってきました。

それで、野球選手としてはダメだったけれども指導者として成功したいと思って、「28歳で最年少監督として甲子園に出る」と書いたんです。

そうしたらいろんな巡り合わせのなかで花巻東の監督に就任することができて、本当に28歳で甲子園に出場することができたんです。

ですから生徒にも、夢は目標にセットし、詳細に計画を立て、具体的に行動していけば、必ず夢に近づくんだと。

大谷翔平が入部してきた時は、「先輩の雄星さんみたいになりたい」と言っていました。

私は、夢というのは掲げたところより少し下で実現するような感覚があるので、「それでは雄星以下になってしまう。雄星を越えると言え」と指導しました。

当時、雄星の投げる球は155キロくらい出ていましたから、絶対に160キロ出せると暗示をかけましてね。

ただ、実際に目標を書く時に、160キロと書いたら158キロになってしまうと心配していたのですが、大谷はもう目標の立て方を心得てくれていて、163キロと書いてありました。

菊池も大谷も、入部してきた時から間違いなくプロに行ける選手でした。

そんな逸材が名もない私の所へ来てくれたわけですから、私も生半可な指導をするわけにはいきません。

自分自身にプレッシャーをかけるために、ドラフト1位で送り出せなければ監督を辞めると宣言したんです。

それを確実にするために、その上のメジャーへ送り出すという目標を掲げて二人と共有していました。

不思議なことに、その夢もどんどん近づいて、いまでは二人とも海を渡っています。

彼らはたまたま海を渡ったのではなくて、高校の時に自ら思い描き、自らの脚で海を渡ったと思うんです。

               「大谷翔平と菊池雄星に教えた目標設定術」  致知出版社「人間力メルマガ」より



今、プロゴルファーのコンディションもサポートしていますが、その一人のプロに、優勝を目指すのではなく、優勝スピーチを考えて試合に出るようにと言ったら、本当に優勝したことがあるんです。

要するに、優勝スピーチは優勝が前提にあるので、優勝は当然なんです。

佐々木監督の言っておられる、夢というのは掲げたところより少し下で実現するような感覚、これはとても共感します。

私も、医師になることがゴールではなく、医師になって地元への医療貢献、医療から街づくりを強くイメージしていたため、医師になることは前提になっていたんです。

ですので、今、共通テストを受けている受験生に伝えたいことは、大学に受かることがゴールでは受からないということ。

もっとその先を見つめて、大学なんて通過点にしてしまうぐらい大きな目標を持ってほしい。

若者だけではなく、我々中高年も、まだまだ目標高く生きていけば、健康で素敵な人生を歩めるはずです。

娘は、小さい頃からこんな話を父親からよく聞かされているので、今日帰ってきたら必ずこう言うと思います。


「私って伸びしろしかない!」


まだまだ子育てには時間がかかりそうです。


                                      院長 野村

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