今年も6年目になる看護学校の講義が始まりました。
既卒者が3分の2いるクラスで、平均年齢が26歳。
最高齢54歳!
一度社会に出て、家庭もある中で、もう一度学生になる決意。
なかなかできるものではありません。
私達は、一旦家庭を築くと守らなければならない状況に置かれるため、生活環境を変えるというリスクは冒さないものです。
しかも、学生となると経済的にも厳しくなるため、家族の理解も必要となります。
ですから、この学校に来るということは、大変な決意がなければできないと思います。
先週、1回目の講義でしたが、みんなよく聞いてくれていました。
やはりやる気のある人と接していると、こちらまで元気が出てきます。
私もまた何か行動を起こしたくなりましたね。
ということで、今回は、産業カウンセラー、心理カウンセラーの植西 聡さんのお話から「行動」について考えてみました。
「生きるとは呼吸することではない。行動することだ」
これは、フランスの哲学者であるルソーの残した言葉です。
シンプルな言葉ですが、人生で行動することがいかに大切か、ということを教えてくれています。
世の中には、幸せになる方法を教えてくれるヒントがたくさんあります。
本や雑誌はもちろんのこと、「幸せになる」ことをテーマにした講演会など、種類も豊富です。
それでも、なかなか幸せを感じられず、不安や悩みを心に抱えながら毎日を送っている人が減らないのには、理由があります。
「行動」が足りないのです。
宝くじに当たっても、実際に銀行に行って換金しなければ、1円も手に入りません。
これは人の「幸せ」も同じです。
どんなに知識があっても、念入りに計画を立てても、実際に行動を起こさなければ、喜びも得られなければ、満足感も得られません。
「始めればうまくいくだろう。でも、今は忙しくて時間がない」
こんな言い訳をする人も多いのです。
心がマイナスのエネルギーでいっぱいだった過去の自分ならともかく、心にプラスのエネルギーを増やす生活が身についた自分なら、問題をうまく解決して、スムーズに行動に移せるはずです。
理由をつけて先延ばしにするのはやめて、「やる」ほうを選ぶことが大切です。
そうすると、心の中には「やりたいことを実行できた」という満足感や、「私でもやればできる」というプラスのエネルギーが増えていきます。
そして、人生を楽しめる時間が増えるのです。
植西 聡 『プラスの選択で人生は変わる』海竜社
よく痩せてから洋服を買うとか、お金を貯めてから何かを買うということがありますよね。
実はこれは時間がかかるのと、結局できなかったりすることが多いんです。
洋服を買ったらそれが着れるように痩せようと努力するし、ほしい物を買ったから、それを補うようにお金も稼ぐ。
たとえば、マイホームを建てるためにお金を貯めて、一括キャッシュで払おうと頑張っていたら、子供たちも巣立っていってしまって、年老いた夫婦で大きな家は必要なくなるなんてことになる。
だから、ほとんどの方がマイホームはローンを組んでいるんです。
ある意味、お金で時間を買っている訳です。
私達は、歳もとるし体力も落ちていく。
今しかできないことがあれば、それをするために先行投資も必要です。
そこに誰かの協力やお金が必要ならば、自ずと責任が生じます。
その責任がやる気になるんです。
私の好きな歌の歌詞に、「願いを叶え、いつの日か。そうなるように生きていけ」とあります。
“ そうなるように生きていく ”
明日も、いつしかすばらしい看護師になる彼らと勉強してきます。
院長 野村