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微笑む寝顔に寄り添う想い

2012年06月04日

 今朝、下の子が眠くてなかなか服も着替えられないし、おばあちゃんや母親の手を借りるようなことがあったので、「自分でできないのなら幼稚園に行かなくていい」と一喝!

 

自分ですると言ったり、しないと言ったり。

 

5歳という年齢なので、おそらく自立しようとしている時期なのでしょう。

 

 

自立しようとしてできない子供と言えば、以前にもブログに登場したのび太君。

 

 

今の時代になってもドラえもんの映画は人気で、子供たちもよく観に行っていますが、映画には何かしろのメッセージが込められています。

 

 

今日は、娘の甘えの件もあり、甘えん坊ののび太君が、ドラえもんのために自立しようとするお話をご紹介したいと思います。

 

 

 

 

ジャイアンに追われ、家に逃げ帰ってきたのび太。


のび太はドラえもんに「あれ貸してよ。ほら、いつかつかったやつ。けんかに強くなるの。」

 

しかし、ドラえもんは冷たく言った。

 

「ひとりでできないけんかならするな!」

 

ドラえもんの表情は、妙に沈んでいる。

 

のび 「おいどうしたんだよドラえもん。」

 

ドラ 「こないだから…言おう言おうと思ってたが…」

 

のび 「帰る?未来の世界へ!」

 

明日の朝に帰ると・・・

 

のび太は驚き「なんとかして」とママに泣きつくが、「ドラちゃんにはドラちゃんの都合があるのよ。わがまま言わないで」

 

パパも 「人に頼ってばかりいてはいつまでたっても一人前にはなれんぞ。男ら しくあきらめろ。」と言った。

 

その日の夜は、家族みんなでドラえもんのお別れ会をした。

 

そしてその晩、のび太はドラえもんといっしょの布団に入って寝る事にしたが、 二人ともどうしても眠れない。

 

そこで二人は「朝までお話しよう」と"眠らなくても疲れない薬"を飲み、いっしょに散歩へ出かけた。

「お月さまがきれいだ。」

 

ドラえもんは言う。

 

ドラ 「のび太くん…本当にだいじょうぶかい?」

 

のび 「何が?」

 

ドラ 「できることなら…帰りたくないんだ。きみのことが心配で心配で…。ひ とりで宿題やれる?ジャイアンやスネ夫に意地悪されてもやり返してやれる?」

 

のび 「ばかにすんな!ひとりでちゃんとやれるよ。約束する!」

 

その言葉を聞き、ホロリとするドラえもん。

 

ドラ 「ちょ、ちょっとそのへんを散歩してくる…。」と言って走り去った。

 

のび 「涙を見せたくなかったんだな。いいやつだなあ。」

 

そしてのび太は、いつもの空き地の土管に腰掛けた。

 

すると、そこに寝ぼけながら散歩をするジャイアンを見つけた。

 

その時、ジャイアンはハッと目を覚ました。

 

ジャ 「だれだっ。そこでにやにやしてるのは!なんだのび太か。おれが寝ぼけてるところをよくも見たな。許せねえ!」

 

ジャイアンはのび太の胸を掴み、のび太は思わず叫んだ。

 

「わあっ、ドラ…」

 

しかし、ここでドラえもんを呼ぶわけにはいかず、のび太は口に手を当てた。 のび太は言った。

 

「けんかならドラえもんぬきでやろう」

 

ジャイアンはボカッと一発、のび太を殴り飛ばした。

 

一方、ドラえもんは、のび太を探していた・・・

 

空き地では、ジャイアンはのび太を殴り続けていた。

 

ボロボロになってのびてしまったのび太。

 

ジャ 「どんなもんだい。二度とおれにさからうな。」

 

しかし、のび太はしつこくと起きあがり、ジャイアンに言った。

 

のび 「待て!まだ負けないぞ。」

 

ジャ 「なんだおまえ。まだなぐられたりないのか。」

 

のび 「何を。勝負はこれからだ。」

 

さらにガツンと殴られるのび太。

 

ジャイアンは殴り続け、のび太は倒れる。

 

ジャイアンは息を切らしながら言った。

 

ジャ 「ふう、ふう。これでこりたか。何度やっても同じことだぞ。はあ、はあ、 いいかげんにあきらめろ。」

 

帰ろうとするジャイアンの足にしがみついて言った。

 

のび 「ぼくだけの力できみに勝たないと…ドラえもんが…安心して…帰れないんだ!」


ジャ 「知ったことか!」と、更にのび太を殴るジャイアン。

 

その時、ドラえもんは、のび太を見つけた・・・

 

ボロボロになりながらジャイアンと戦っているのび太。

 

のび太はジャイアンをしつこくつねっている。

 

ジャ 「いてて、やめろってば。悪かったおれの負けだ。許せ。」

 

ジャイアンは逃げ帰った。

 

のび太は全身傷だらけの姿でドラえもんに言う。

 

のび 「勝ったよ、ぼく。」

 

ドラえもんに抱かれながらのび太は言った。

 

のび 「見たろ、ドラえもん。勝ったんだよ。ぼくひとりで。もう安心して帰れるだろドラえもん。」

 

家に帰り、布団に入るのび太。

 

そしてその寝顔を、涙を流しながら見つめるドラえもん 。


翌朝、のび太が起きると、ドラえもんはもういなかった。

 

                           

                                                ドラえもんの最終話(「小学四年生」昭和49年3月号より)

 

 

最初は誰かの力を借りながら次第に一人でも出来るように。

 

そして誰かの力になれますように。

 

 

 

今日は帰りが遅いので、子供の寝顔を見ながら、その想いを願いたいと思います。

 

 

                                     院長 野村

 

 

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