『石の上にも3年。3年も我慢したのは石の方』
この言葉を見たとき、石が必死に重たい私を支えている姿が想像され「プッ」と吹き出してしまいました。
しかし、これまでの自分と照らし合わせて考えてみると、ハッと気づかされることが多くあります。
ここに書かれている『石』はとっても暖かく頼もしい石だと気づかされました。
看護師になって12年。
辛いこともたくさんあったけど、私はよく頑張ったと自分の頑張りにしか気づきませんでした。
私が自分の頑張りに気づくまでの間、たくさんの人の力を借りていました。
手当がもらえるわけでもないのに、自分の時間を割いて指導してくれた先輩。
私が失敗したときも、怒りながらもフォローしてくれました。
いつも愚痴をこぼして、「辞めたい」と繰り返す私を辛抱強く見守ってくれた両親。
毎回毎回愚痴をこぼす私に、歯がゆい思いでいっぱいだったことでしょう。
私自身、自分ばかりが「頑張ってる」「我慢している」と勘違いしていました。
先輩や両親は、私が技術的にも精神的にも幼かったため、仕事が増えたり、心配事が増えたりし休まる時がなかったかもしれません。
私が看護師として、人として独り立ちするまでにたくさん我慢してくれました。
まだまだ私自身、成長過程ですが、今度は私が誰かの『石』になれるように。
それが、これまで支えてくれた人への恩返しだと思います。
感謝の気持ちを忘れずに、家族も仲間も支えていけるような大きな暖かい『石』になりたいと思います。
看護師 森