雪山で、「ホワイトアウト」という現象があります。
晴れていても、ベールのような雲が低いところにあると、それに光が乱反射して地上に降り注ぎます。
さらに、地面の雪にも乱反射して、上からと下からであたり一面が「光」だらけになる現象です。
光だらけになるということは、影がなくなるということです。
すると、自分がどこにいるのか、方角や距離さえもわからなくなります。
人がものを見るときには光が必要ですが、同時に影が必要となってきます。
影がないと周りの景色が認識できません。
光と影の存在があって、景色が見えてきます。
この現象は、人の人生に少し似ているような気がします。
出会いがあり、別れがある。
喜びがあり、悲しみがある。
光ばかりでも影ばかりでも、周りや自分が見えなくなってしまいます。
光の中に影があれば、自分という存在を確認でき、その姿を見直すことができます。
影の中に光があれば、その光を頼りに、希望を持って道を進んでいくことができます。
1歩下がって自分を見つめなおしたり、1つの目標に突き進んで行ったりを繰り返すことで、たくさんの人と出会い、仲間ができ、いろいろな人とつながっていけるのではないでしょうか。
しかし、大切なのは光、影の世界であってもそこから自分で自分を見出すための影や光を見つけようと行動する事だと私は思います。
3月。
別れと出会いの季節ですね。
これまでの出会い、これからの出会いを大切にしていくとともに、今ある自分を見つめなおして、
バージョンアップしていきたいと思います。
看護師 森