『縁』
人と人の縁とはとても不思議なものです。
人生で、たくさんの人と出会います。
その中には、自分と合う人、合わない人様々ですがそれも全て縁ではないでしょうか。
たまたま出会った、偶然会ったということもあるとは思いますが、これも本当は出会うべくして出会っているのではないかと思います。
自分と合う人に対しては積極的にどんどん触れ合おうとしますが、自分と合わない人、嫌いだなと感じる人に対しては距離を置こうとします。
「好き」と「嫌い」
正反対の感情ですが、それぞれに対する感情を起こす労力は同じではないでしょうか。
好きな人にかかわろうとする労力、嫌いな人を遠ざけようとする労力。
どちらも、相手のことを知らないと起こらない感情です。
相手を知るプロセスの中には相手を知ろうとする自分の感情があります。
相手を自分の価値観を基準として見ることで相手に対する感情を決めつけています。
これは、他人同士だけでなく親子関係にも言えるのではないでしょうか。
昨日、「ゼロ歳児からの児童虐待防止を目指して」というセミナーに行ってきました。
虐待数は宮崎でも500件を超えています。
虐待の理由は「望まない妊娠」「経済的理由」「母親の育児に対するストレス」など様々ですが、
私は、自分を見つめなおし相手(子供)を知ろうとすることで大部分の問題は軽減するのではないかと思います。
もちろん、自分一人だけでは解決することが困難なこともあります。
第3者、地域、行政がかかわらなければいけなくなることも多々あります。
しかし、どこに頼っていいのかわからないという現状もあります。
自分が置かれている状況を考え、その状況に至るまでのプロセスを振り返る。
そうすることで、解決にはならなくてもどこに相談したらよいのか、だれに頼ったらいいのかが見えてくるのではないでしょうか。
子供に対しても、この子は何を考えているのか?何がしたいのかを考えて接する。その中で、親子といえども親の価値観にすべて子供が当てはまるかといったらそうではありません。
私もそうですが、子供に腹を立ててしまうこともあります。
そんな時、一歩引いて、出会うべくして出会った尊い命ということを念頭に置くことができれば・・・
とはいえ、親も人間ですのでカーッとなってしまうこともあります。
でも・・・
腹を立てるのも、好きになるのも同じぐらいのパワーを使うのであればどちらに使ったほうがいいのかは一目瞭然です。
せっかく出会うことのできた大切な『縁』
これから出会う『縁』
大切にしていきたいと思います。
看護師 森