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小さな瞳に映るもの

2012年03月01日

最近、娘は何でも真似をします。

 

ぬいぐるみを背中に入れて、ゆらゆらと揺らしてあやしたり、歩くときに後ろに手を組んで歩いたりします。

 

とても微笑ましい光景です。

 

もちろん、かわいらしい動作やいいことだけでなく悪いことも真似します。

 

2歳の娘ですから、当然言葉で伝えても理解できなことのほうが多いですよね。

 

もちろん、いいことと悪いことの区別もつきません。

 

すべて、自分の目で見たものを純粋に真似しているのだと思います。

 

「百聞は一見にしかず」とはまさにこのことだと思います。

 

子供の行動を見て、ハッとし自分の言動を振り返ることも多々あります。

 

ここで、1つの童話を紹介したいと思います。

 

 

昔、ひどく年をとったおじいさんがいました。

 

おじいさんは目が悪く、ぼんやりとしか見えません。

 

耳もよく聞こえず、いつも膝がガタガタと震えていました。

 

食事の時も、上手にスプーンを使うことができずいつもスープをこぼしていました。

 

おじいさんの息子とお嫁さんはそのことが嫌でたまらなかったので、テーブルから見えない暖炉の後ろでおじいさんに食事をするようにいいいました。

 

おじいさんの目はいつも涙でぬれていました。

 

ある時、震える手で食事をしていたおじいさんは皿を床に落として割ってしまいました。

 

それに腹を立てたお嫁さんは、小さな木のお皿を買いました。

 

おじいさんは、その小さなお皿に入る分しか食べさせてもらえませんでした。

 

ある日、4歳になる男の子が小さな板切れを集めて何かを作っていました。

 

それを見たお父さんが尋ねました。

 

『お前はそこで何をしているのかね?』

 

男の子はにっこり微笑みながら

 

『ぼく、これで小さな桶をこしらえるんだよ』

 

『ほう、上手なもんだね。でも、そんな小さな桶を何に使うんだい?』

 

『うん!!ぼくが大人になったらね、お父さんとお母さんは、この桶でご飯を食べるんだよ』

 

これを聞いた息子とお嫁さんは涙があふれました。

 

すぐに、おじいさんをテーブルのところに連れてきて座らせました。

 

おじいさんは、みんなと一緒のお皿で、みんなと一緒に食事をすることができるようになりました。

 

                                童話 おじいさんと孫

 

保育園、幼稚園、学校と子供たちは成長に合った場所で集団生活を通してたくさんのことを学んでいきます。

 

どんなに外でたくさんのことを学んでも、その子供の人格を形成するうえでの重要な基盤は家庭にあると思います。

 

家庭の中で親を見て子供たちの「常識」が作られていくのではないのでしょうか。

 

子供たちの非常識な行動に腹を立てる前に、まずは、自分の行動を振り返り、改めるところは改めていかなければいけませんね。

 

私が改めなければいけないところは・・・

 

家族会議ですね(ーー;)

 

                                        看護師 森

 

 

 

 

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