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あなたの窓の外に見える風景

2011年12月28日

みなさん、ご無沙汰しておりました院長の野村です。

 

今日は、出だしから名乗ってみました。

 

といっても、当院のブログフリーカーの方々からは、「あ、今日は誰々さんのブログだってわかるようになりましたよ」と言われるようになり、スタッフの個性も現れるほどブログも書いたのかなあと、今年を振り返ったところです。

 

 

 

今日は、今年最後の診療日で、なんだか特別の日といった感じで、感慨深いものがありました。

 

スタッフ一人一人とも面談をし、同じ方向に向いて、誰一人愚痴をこぼさず、やりがいを感じてくれているという言葉に、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

当院のスタッフに共通して言えることは、自分のためだけに当院で働くことを選んではいないということ。

 

 

 

今の世の中、政治や経済も、何か自分達だけが何かを得ようとするものを感じます。

 

自分達だけが良ければそれでいい。

 

我々が求めているものは、本当にそこにはあるのでしょうか?

 

自分中心に考えて頑張っている人は、こう思います。

 

「理解してもらえるだろうか」

 

「信頼してもらえるだろうか」

 

しかし、実際には簡単には理解も信頼もしてもらえないわけです。

 

だから、最後には、

 

「こんなに頑張っているのに理解してくれない」

 

「話も聞いてくれない」

 

・・・くれない。・・・くれない。

 

うまくいかないことを人のせいにするようになる。

 

じゃあ、そうすればいいのか。

 

信頼とか、理解とか、無理に作ろうとしない。

 

そういうものは、自分が楽になりたいだけなんです。

 

ただただ目の前の人が喜んでくれたらと思う。

 

私もこういう考えを持っている人に出会うと、とっても応援したい気持ちになります。

 

不思議とこういう気持ちで働いている人のところには、結果的にはいろいろ人やものが集まってきます。

 

 

 

まさに「与える者は、与えられる」です。

 

 

 

 

ここで、 結核がまだ死に至る病だった頃の、アメリカのある病院のお話を紹介します。
 

 

その病室にも死の宣告を受けた7名の患者が入っておりました。


ジミー・カーチスは、その一番窓際に寝ていました。


自分で動くことができない患者の中で、ジミーだけが、唯一、窓の外を見ることができました。


死と隣り合わせの同室の患者は、みんな心がすさんでいました。

 

その患者を前にして、ジミーは窓から見える光景をみんなに語り伝えるのです。
 
「おーい、みんな、今日は子供達が遠足だよ。黄色いカバンをさげている子がいるな。いやぁ、ピンクの帽子をかぶっている子もいるよ。かわいいな。3番目と4番目の子が手をつないで歩いている。
きっと仲良しなんだろうなぁ。あ、空には黄色い蝶々が飛んでいるよ」
 
ところが、ある日、朝起きてみると窓際に寝ていたはずのジミーがいません。


昨晩、亡くなったのです。
 
すると、入口から二番目のベッドに寝ていたトムという男が、「俺をジミーが寝ていた窓際にやってくれ」と頼むのです。
 
しかし、看護婦さんたちは、顔を曇らせて、なかなか言うことを聞いてくれません。


業を煮やしたトムは、声を荒げて怒鳴ります。
 
それで仕方なく、看護婦さんたちは、トムを窓際に移します。


喜んだトムは、
 

「俺はジミーみたいに外の景色をみんなに話してなんて聞かせないぞ。自分だけで楽しむんだ」
 
そう思って窓の外を見たのでした。


ところが、窓から見えたのは、灰色の古ぼけた壁だけだったのです。


その瞬間、トムはジミーの思いがすべてわかったのです。
 
「ジミーは、壁しか見えないのに自分たちのすさんだ心を励ますために、その壁の向こうに広がるであろう素晴らしい世界をああやって語り聞かせてくれたんだ。それに引き換え、自分ときたら、自分だけ楽しもうなんて、何という恥ずかしい自分であろうか。」
 
心から後悔したトムは、ジミーに負けないくらい、素敵な思いやりをもって、次のように語り聞かせるようになったのでした。
 
「おーい、みんな、今日は花屋さんが通るぜ。車の中はバラの花でいっぱいだ。前のほうは、あれはパンジーの花だな。あの隣の黄色いバラ。甘い香りがするだろうな」
  

ジミーは、みんなに与えたからといって、見返りなんて、何も期待していませんでした。
 
ジミーは、与えることそのものより、みんなに喜んでもらうことそのものが嬉しかったんです。
 
でも、ジミーがした仕事はすごいですよね。

 

トムの人生を一瞬に変えてしまいました。

 

トムはそれまで心がすさんでいました。

 

きっと、辛い人生だったんでしょう。
 
けれど、ジミーの「与える心」によって、トムの人生は最後の最後に大きく変わりました。

 

 

 

私は、41年間の人生を振り返ると、求める人生だったと思います。

 

「良く思われたい」

 

「認められたい」

 

でも、そういった考えで過ごした時間は、得るものはあっても、多くのものを失いました。

 

 

 

我々は生きていくために働きます。

 

では働き続けるために絶対必要なもの

 

それは、“人に喜んでもらえる”ということ。

 

お金のためといっても、家族を養うためでもあるし、自分のために使ったお金も、結局はそのお金で喜んでもらえる人がいるわけです。

 

心の底では、喜んでもらえない人生なんて誰も望んでいないはずです。

 

 

「与える者は、与えられる」

 

 

与えることを心から喜べたらどんなにうれしいでしょうね。

 

物質的な与えるものではなく、ジミーのように、人の気持ちを幸せにするものを与えること。

 

 

私達は、これからもいろいな形で、少しだけでもみなさんの人生を幸せにしたいと願っています。

 

今年、こうしてブログでみなさんと出会えたことを心から感謝し、今日は、残念ながら落ちなしで終わります。

 

では、また来年、元旦にお会いしましょう。

 

良いお年を!

 

                                      院長 野村

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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