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サクラの木が教えてくれる朝

2012年02月09日

最近、娘の教育のことでいろいろ書くことがありますが、子育ては親にとっての教育だと感じています。

 

うちの長女は、のんびり屋さんの真面目な子という感じでしょうか。

 

しかし、たまに見せる鋭い観察力は、この子にはウソは通用しないなと思うことがあります。

 

そんなお姉ちゃんも、日々の学校の宿題、大好きな習い事で毎日クタクタのようです。

 

昨日は、外食先のテーブルで寝てしまいました。

 

家に帰っても眠さは取れず、終わっていない宿題はできなかったため、今朝4時半に起きて、初めて“朝勉”をしていました。

 

ところが、今まで毎日母親に時間を決めてもらわないといけない程のんびりと宿題をしていたのが、朝は自分で時間を意識できるためか、かなり集中して宿題ができたようです。

 

親としては、その日のうちに終わらせるようにさせたいという気持ちがありますが、やはり自分が感じて動くことが大事なようです。

 

 

 

今日は、以前にも紹介した心学研究家の小林正観さんの言葉から、教育を考えてみたいと思います。

 


 

今、まさに老衰で死にかけている親の立場から、子供を考えてみます。

 

親の言うとおりにしない子、親の言うことをなかなかきかない子、というのは、親にとって不満だったかもしれませんが、逆に親は安心して死んでいけるのです。

 

なぜなら、「悪い子」(親の言うとおりにしない子)というのは、自分の考え方や、自分の価値感で生きてきた子供だからです。


一方で「良い子」を考えてみます。

 

「良い子」というのは、先生の言うことや親の言うことを、すべて聞き入れてきた子供です。

 

ですから、親に「こうしなさい」と言われたことには素直に従ってきたのですが、親がいなくなってしまったら、はたして自分の考えで生きていけるだろうか、と思ったとき親は不安になるかもしれません。

 

つまり「悪い子」のほうが、親としては、本当に安心して死んでいける、ということに気がつきます。


もちろん、ここでいう「悪い子」とは、人に迷惑をかける、とか、自分の欲しいものを得るために強盗をはたらく、というような意味での「悪い子」ではありません。

 

人を脅したり、暴力的であったり、社会に迷惑をかけたりするような子供を、「それでいい」と言っているわけではない、ということをご理解ください。


ある女性の、大学4年生になる息子は、「卒業したら、就職はしないで、世界の国々を旅したい。半年くらい、一人旅をしたり、どこかに住み込んで働いてみたり、そういうことをやりたい。旅にかかる費用は全部、自分がアルバイトで稼ぐから、どうか好きなようにやらせてほしい」と言ったのだそうです。

その女性は、「普通に就職して、普通に働いて、普通に暮らしてほしいのに、どうしてこんな子になってしまったのだろう、どうしたらこの子を直すことができるのだろうか」と悩んでいたのです。


私は、「不肖の息子どころか、大変素晴らしい教育をしたと思います。素晴らしいお子さんに育てられましたね」と。

 

私は、教育の専門家ではありませんが、多分、教育の本質というのは、「みんなと同じことをする子供にすること」ではなく、「自分でものを考え、その結果、自分で自分の行動や生活、生き方を組み立てていけるようにすること」であると思います。

 

                   『「そ・わ・か」の法則』 小林正観 サンマーク出版


 

 

よく心理学の本が出ていますが、結論は、自らが気づき、決断し、行動することでしょう。

 

すなわち、自立すること。

 

教育、子育ての本質は、社会生活の中で、自立した「自ら行動できる人」をつくることだと思います。

 

 

長女に、「広島のおばあちゃんは朝勉で学校で一番になったらしいよ。(昔は、成績が良いとサクラやカキの木をもらえたようです) 明日からパパも起きるからこれから朝勉しようか?」と言ったら、すんなり「うん!」って返事がきました。

 

ちょっと冗談交じりで言ったのですが、長女は約束は必ず守るので、ここは父親としても頑張りどころ。

 

明日からは、この寒い朝にも負けない自立した父親になる予定?です。

 

 

                                      院長 野村

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